すず

二度と見たくなかった場所に立ち尽くすmskdの近くに影が見えた。こちらを睨みつけている。その影を見ていたら思わず最悪だ、と声が出た。ああ、この影にだけは出会いたくなかった。

(もしあの時たった一言でもあの背に言葉を贈っていたのなら あのひとにあんな言葉を言わなかったのだろうか)
音のない夜、mskdは嗚咽を漏らし呟いた。(…ごめんなさい)
あと何度後悔したらいいのかな。

mskdの目の前に影が立っている。『それ』は呆れたような眼でこちらをじっと見ながら口を開いた。「これで満足した？」
君は誰。震える声で尋ねると、「誰よりも君を信じてたひと」そう呟き消えた。

ここは世界から隔絶された場所。月の灯りに照られ幻想的に光る最果ての庭でmskdはひとりきり座り込み、哀しげに微笑んで言葉をこぼした。

「またひとりになっちゃった」

「バレバレだよ、嘘ついてるの」と、mskdは苛立たしげにそう言うと、いとおしいひとの手を握りしめた。その指先が、青ざめたほほを撫でる。…この人を、死なせるものか。

別れ際、相手が突然黙ったので不思議に思っていると、急にぎゅっと目を瞑ったまま手を握られ、振り絞る様な声で「ずっと一緒にいたい」と言われて、「もう一度言って」とせがむmskd

「よく言うよ。先に行っちゃったの、そっちじゃん」そういって照れくさそうに笑う。
そんなkjmskdの、悲しくなるかもしれない話のワンシーン。

kjmskdのお話は
「名前も知らないその人に、ひと目で惹かれてしまった」で始まり「何か言いたかったけれど、言葉がうまく出なかった」で終わります。

kjmskdは、寂しいと感じました。
それは青空が綺麗な晴れの日のことでした。優しかった街も、特別な人も、全てが淀んで見えたのです。
ただ隣にいてくれるだけで、嬉しかったのに。・・・愚かしく愛しい日々でした。

mskdは、寂しいと感じました。
それは賑やかな繁華街でのことでした。優しかった街も、耳に残る声も、全てが冷たく見えたのです。
擦り切れるほど思い出す日々に、戻りたいな。・・・愚かしく愛しい日々でした。

mskdにsnは桃色の花を贈りました。見えない涙を花に込めて。その花言葉は『あなたは愛しい人』。本当に大事なことを言えないまま。

mskdにkjmは黄色の花を贈りました。見えない涙を花に込めて。その花言葉は『この恋を忘れない』。もう会うことはなくても、それでも。

kjはmskdに嫌いだと嘘をついた。もう、良い。これで全てが終わった。あぁ、どうか君だけは温かな幸せに恵まれますように。

kjmskdさんの耳元で声がします。
「起きないとキスしちゃうぞー」
目を開けると真っ赤な顔の想い人がいました。

kjmskdさんが愛しい人に向ける最後の言葉は
「また、逢いに行くよ」
心の内の思いは
【 幸せになってね】です。

mskdさんが愛しい人に向ける最後の言葉は
「笑顔が見たい」
心の内の思いは
【 愛してくれて、ありがとう】です。

濃紺の空に輝く三日月を見上げ立ち尽くすmskdの側を風が通り抜けていく。それはもう手にできない世界で生きるあの人が最後に願った言葉に聞こえて、両の手で顔を覆った。
(さようならって、言えないままだ)

kjmskdの手には一通の手紙が握られている。
それはほのかに花の香りのする紙で、所々滲んだ文字でたった一言、「さようなら」と綴られていた。

rcmsは願えば故人ともう一度だけ会える翡翠色の花を買い、数日だけ会うことができた。相手が消える最後まで笑顔でいたけれどいなくなってから泣き崩れた。その花言葉は「あなたを忘れない」。

semsは願えば故人ともう一度だけ会える青緑の花を買い、数日だけ会うことができた。相手が消える最後まで笑顔でいたけれどいなくなってから泣き崩れた。その花言葉は「きっと心に美しい花が咲く」。

snmsは願えば故人ともう一度だけ会える空色の花を買い、１週間だけ会うことができた。最後は感謝の言葉を口にして相手が消えるのを見ていた。その花言葉は「あなたを愛しています」。

timsは願えば故人ともう一度だけ会える桃色の花を買い、１日だけ会うことができた。最後は涙を零しながらも笑顔で相手が消えるのを見ていた。その花言葉は「どうか前を向けますように」。

kjmskdは願えば故人ともう一度だけ会える金色の花を買い、数か月だけ会うことができた。ずっと笑顔で話していたけれど相手が消える瞬間涙がこぼれた。その花言葉は「どうか前を向けますように」。

mskdは願えば故人ともう一度だけ会える紅色の花を買い、数か月だけ会うことができた。相手が消える最後まで笑顔でいたけれどいなくなってから泣き崩れた。その花言葉は「あなたを忘れない」。

kjmskdが生きたのは、どこかで誰かが夢見た明日。
覚えているのは、好きだった本と生垣に絡まる緑。
傷付けたと、気付くことはできなかった。
信じることをやめようとせずに、確かにそこで、あなたは生きていた。

最後にありがとうが言えないrcmsは「まだ一緒にいたい」と手のひらを強く握った。消えゆくその人は小さく笑う。「弱虫。そういうところがきらい。…大丈夫、ちゃんと言いたい事わかるから、だからもう泣かないで。」

最後にさよならが言えないsnmsは「また会えたらその時ちゃんと言うから」と手のひらを強く握った。消えゆくその人は小さく笑う。「怖がり。いつも言い訳ばっか。…あなたの笑顔が好きなんだ、だからもう泣かないで。」

最後にありがとうが言えないsemsは「嫌だ、なんで君がいなくなるの」と唇の端を強く噛んだ。消えゆくその人は小さく笑う。「臆病者。いつも大切な事は後回しなんだから。…ずっと幸せだった、だからもう泣かないで。」

最後にさよならが言えないtimsは「なんで夢の中でも伝えられないんだろう」と大粒の涙を流した。消えゆくその人は小さく笑う。「泣き虫。そういうところがきらい。…大丈夫、ちゃんと言いたい事わかるから、だからもう泣かないで。」

最後にありがとうが言えないmskdは「最後なのに、ごめん。言えないよ」と下手な笑顔をみせた。消えゆくその人は小さく笑う。「泣き虫。いつも言い訳ばっか。…きっとまた会える、だからもう泣かないで。」

最後にだいすきが言えないkjmskdは「嫌だ、なんで君がいなくなるの」と、じっとその人を見ていた。消えゆくその人は小さく笑う。「意気地なし。ほんと変わらないね。…あなたの笑顔が好きなんだ、だからもう泣かないで。」

mskdは茜色の花を司るヴィラン。花言葉は「厳格」人を傷つけるのが好き。瞳の色は金色。司る花には毒がある。武器はナイフ。黄色の花を司るヴィランと相性がいい。

例えばmskdが大切なひとと世界にふたりきりになったとしたら。きっと真白で細かい砂が果てなく続く大地の上で、遠くからあがった光に照らされ"それでも生きているんだよね"と、声を抑えて笑うのだろう。

例えばkjmskdが大切なひとと世界にふたりきりになったとしたら。きっと全てが壊れた瓦礫の中で、見つめあい"誰もいなくなったね"と、声をあげて泣くのだろう。

kjmskdは、見える景色が色あせていっていることが苦しかったようです。
周りの人はそれに気付いていなかったようです。何度過去を呪っても、不幸はまとわりつき続けるでしょう。

mskdは、『もうお前は要らないよ』と言われてしまったことが苦しかったようです。
周りの人は密かに『いい気味だ』と思っているようです。忘れようと努力しても、そのつらい記憶は消えないでしょう。

mskdは一瞬に歩いた道を思い出して弱々しく下を向いた、変わることが怖かったから。今日もあなたが好きでした。

kjmskdはあの日の自分を見つめて悲しそうに俯いた、忘れることができなくて。今日もあなたが好きでした。

mskdは恋の記憶をなくした。叫びだしそうなくらいに愛おしく感じるのに、名前が思い出せない。「…君はだれ」。その言葉に"あなた"は悲しそうな眼差しで視線を逸らし「はじめまして」と言うだけだった。

記憶を失ったmskdが唯一覚えていたのは仕事仲間の手で、最後まで思い出せない記憶は恋焦がれる人から言われた言葉に関する事柄です。

mskdが花のように生きたとしたら咲き言葉は「手を繋いで生きていく」、散り言葉は「どこまでも憎めない人」、枯れ言葉（あなたの代りに残る言葉）は「夢現」です。

kjmskdが花のように生きたとしたら咲き言葉は「誰も止められない」、散り言葉は「心残りはない」、枯れ言葉（あなたの代りに残る言葉）は「芽吹き」です。

【kjmskdの場合】
愛していたと告げられた時、頭の中で大きな音がした。何かが壊れるような音だった。それはきっと今まで築き上げてきたものなのだろう。ああ、壊れた。たった今全部壊れてしまった。

【mskdの場合】
愛していたと告げたら相手は驚いた顔でこちらを見た。なんでそんな顔をするのだろう。相手がこの不毛な恋心を終わらせろと望んだからその通りにしただけなのに。

不愉快な耳鳴りの音に無性に泣きたくなる。
そんなmskdが忘れた事。それはきっとふたりは互いに惹かれていたこと、ふたりで過ごした穏やかな日のこと、そしてあの人に哀しそうな顔をさせた理由。

mskdは海と空の境界線にある世界で、過去をある本に綴っています。自分の幸せを願えずどこか不幸を見つめてしまう所があります。心についた傷は愛する人の呪文によって癒されます。

今日のkjmskdは『ご機嫌に鼻歌を歌う受けと、受けに気付かれないように鼻歌を聞く攻め』で妄想してみましょう！

mskd愛するということは、いつか見た夢の続きを語るということ。永い時が二人を分かつ日まで、片時も離れず過ごすことでしょう。

tiとmskdってさ、イヤフォンを片方ずつ着けてね。この曲、好きになりそうだよ、とか言い合うんだよ。あれでまだ付き合っていないんだからね。良い加減にしてほしいね。

tiseとmskdってさ、片方が疲れている時、もう一人が温かい飲み物を差し出すことが多い。お茶だったりコーヒーだったり。あれでまだ付き合っていないんだからね。何か理由でもあるのかな。