玲奈は何か嫌な予感がした。
扉を開けたのは、
膝丸だった。「あぁ…はは。ここにいたのか。ああ、安心したか?……っと、上にはあがるなよ?君には酷な景色だろうからな。…主、顔から血の気がひいているぞ。…なんてな。予想以上の反応をしてくれるな。じゃあ、これ。この物のこの姿はどうだ?……っはは。そうか。そういう顔をするんだな人の子はっ……。では…これは俺が折った、と言ったら?この本丸にはもう兄者も誰もいない、君と俺しかいないと言ったら?……その顔、その顔だ……!」
床に置かれたのは、打刀。
これは………折れた桑名江の刀身だった。
その瞬間桑名江の意識が流れ込んだ。
それは、「あいつだけはだめだ」といったもの。
それが、桑名江との最後の……。
胸が苦しくなる。
佇む彼は、手を口に当てて顔を隠すそぶりを見せたが、もはや彼はその笑顔を隠すつもりなどない。
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玲奈は何か嫌な予感がした。
扉を開けたのは、
鶴丸国永だった。「…いた。………なあ!主っ、見てくれ!俺がこんなに鶴らしくなったのはいつ以来だろうなぁ!…どうした?え?手入れ?………はは。そっか…知らないのか。主、俺はこの本丸の奴らを全員折った。ほら、証拠にこれも持ってきた。もう俺には誰だか見分けがつかないがな。…はは…その顔…そそるなぁ……。きみはそれでも俺に手入れさせろというか?…はは、言えないよなぁ!俺はきみの中できみの武器であるそれ以上でもそれ以下でもないんだからっ!!……なあ、聞いてくれ。俺は違うぜ?……そんな顔するな。…………こんなにこの俺の気持ちを弄んで、まだ俺に何をさせる?」
床に置かれたのは、打刀。
これは………折れた加州清光の刀身だった。
その瞬間加州清光の意識が流れ込んだ。
それは、「あの日の約束を守れなくてごめん」といったもの。
それが、加州清光との最後の……。
胸が苦しくなる。
佇む彼は、涙を流しながら声をあげて笑った。
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香月は何か嫌な予感がした。
扉を開けたのは、
大般若長光だった。「うーん…ここでは姫を助けるようなロマンチックさは欠けるね。なんだい、泣いてるのかい?どれ、拭いてやろうか。…おっと…ああ、こいつは最後まで俺の邪魔をするんだね。………あーあ、バレたバレた。これ?俺が折ったんだ。どうだい?これは一段と美しかったから持っていたんだ。美しい刀は折れても美しい。……それは、君もおなじなんだろうなぁ。より美しいものを求めて、本丸の連中は全部折ってみたが…こいつでさえも、俺の求めたところまではいかない。で、気づいた。君は?とね。………ああ、君はどんな朱の花を咲かせてくれるのかな……?」
床に置かれたのは、打刀。
これは………折れた松井江の刀身だった。
その瞬間松井江の意識が流れ込んだ。
それは、「守れなくてごめん」といったもの。
それが、松井江との最後の……。
胸が苦しくなる。
佇む彼は、なにやら呟いている。
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mizuoは何か嫌な予感がした。
扉を開けたのは、
三日月宗近だった。「ああ、主……こんなところに…。はっはっは。この事態について聞きたいようだな。よい。これは、俺が起こした。俺のかつての主たちは、俺を特別贔屓した。天下五剣、そう、呼ばれた。………なのに、だ。主は。主だけは、なぜ俺以外に構う。なぜ俺を見ない。…別に天下五剣にこだわりなんぞないが、俺は主が…。そうだ、これは俺を最後まで止めた物だ。誉めてやってくれ。それからだ。」
床に置かれたのは、打刀。
これは………折れた陸奥守吉行の刀身だった。
その瞬間陸奥守吉行の意識が流れ込んだ。
それは、「あいつの言うことをきくな」といったもの。
それが、陸奥守吉行との最後の……。
胸が苦しくなる。
佇む彼は泣いている。
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