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[人形になった聖女END]
宝石箱は開けずにおこう。
何が入っているかも分からないのだし、触らないほうがいいだろう。

そう思い椅子に腰かけた瞬間、世界から音が消えた。上階で蠢く穢れの足音も風が窓を叩く音も、自分の呼吸の音さえも聞こえない。体は全く動かず声も出ない。辛うじて瞼だけがパチリパチリと上下する。
椅子に呪いが掛けられていたのだろうと思い至るももう遅く、視界の端から払ったはずの穢れが近づいてきて、唇の隙間や耳の穴に穢れが流れ込んでくる。

さらにどこからか現れた魔物たちに胸や陰部を好きに犯され、初めての快感に恐怖が湧き上がってくる。しかし声も出せず体が動かせない今、その快感を逃す術は何もなく、正常な思考がどんどん溶かされ消えていく。股の間がぐっしょりと冷たいのは何故だろう。それすらもう、分からない。

――魔物たちの性処理人形になってしまった元聖女の濁った瞳からは、絶えず涙が流れ続けているらしい。
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