死にかけの推し - みんなの診断結果

高熱で意識が朦朧としたサーノッシュ。会わせたい人に会わせてあげて、と医者は言った。
まもなく夜が明ける。
薄く開いた唇がなにか言葉を紡ごうとする。

呼吸の端からひゅうひゅうと嫌な音を漏らすサーノッシュ。病状は日に日に悪くなっていく。
午前7時、廊下からは慌ただしい足音が聞こえ始める。
でもさ、もう無理なんて思いたくないよ。

浅く、妙な呼吸を繰り返しているサーノッシュ。周りを取り囲む機械に表示される数字だけが、生きていることを証明している。
午前7時、廊下からは慌ただしい足音が聞こえ始める。
名前を呼んだ。閉じられた目から一筋、涙が零れた。

意識がなく人工呼吸器を挿管された咲耶。掌についた無数の爪の痕が痛々しい。
サンルームのピアノの音が微かに聞こえる。
名前を呼んだ。閉じられた目から一筋、涙が零れた。

浅く、妙な呼吸を繰り返しているサーノッシュ。坂を転げ落ちるように急激に病状が悪化した。
午前零時の静寂。
でもさ、もう無理なんて思いたくないよ。

高熱で意識が朦朧としたサーノッシュ。坂を転げ落ちるように急激に病状が悪化した。
午前零時の静寂。
最後に聞いた声が、『もう楽にして』って呟きなんて、辛すぎるよ。

呼吸の端からひゅうひゅうと嫌な音を漏らすサーノッシュ。色の悪くかさついた皮膚、もはや健康だった時の面影はない。
もうすぐ今日が終わる。
何も出来ない自分が不甲斐なくて、悔しかった。